リフレインが聴こえない
 縦ロールの彼女は、身長が高く脚もすらりと長い、ステキなプロポーション。

「あなた、わたくしの言葉を聞いているのかしら?」

 ハッと我に返ったわたしは、慌てて無言で、こくこくとうなずく。
 縦ロールは、ギリっとわたしを睨みつけた。

「わたくしは、黒鉄一花(くろがねいちか)。三年で、蒼くんファンクラブの会長をしているの」

 縦ロールがそう言うと、ずいっと彼女の両横に、少女ふたりが進みでてきた。

「あたしは黒鉄双葉(ふたば)。あんたと同じ二年で、ファンクラブの副会長!」

 腰に手をあて、そう言ったポニーテールの女の子は、少し制服を着崩したような女の子。
 怖いグループに入っていそうなやんちゃな印象だけれど、縦ロールと似た風貌で整った顔立ちだ。
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