極上の愛に囚われて

「一億倍ね? 約束は守ってね」
「もちろんだ」

 見上げるとすぐに唇が塞がれた。性急に何度も、ついばむように唇を吸われる。

「やっと、堂々と沙雪にキスができる。それ以上のことも……」

 彼はニッと微笑む。今まで見たことがないような悪い表情だ。

「おいで、場所を移動しよう」

 彼に手を引かれ、慌てて床にあったバッグを取った。

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