溺れる遺伝子
「…。…いくらかかんの?」
「……へ?」
「…わかんないの?…中絶費用の話…」
「え……中絶って…そんな…」
妊娠したら、生む。
当たり前の話だと思っていた。
何かのはずみに少しだけ人工妊娠中絶の話は知っていたけれど、それは強姦された人だけがするものだって聞いた
のに…
「…あのな、ヒナ…」
「まって、待ってツバサ…私はね、」
あわててまくしたてようとするヒナに翼は
「…俺は無理。…わかるだろ?…おろしな。」
と低く冷たく言い放った。
「……へ?」
「…わかんないの?…中絶費用の話…」
「え……中絶って…そんな…」
妊娠したら、生む。
当たり前の話だと思っていた。
何かのはずみに少しだけ人工妊娠中絶の話は知っていたけれど、それは強姦された人だけがするものだって聞いた
のに…
「…あのな、ヒナ…」
「まって、待ってツバサ…私はね、」
あわててまくしたてようとするヒナに翼は
「…俺は無理。…わかるだろ?…おろしな。」
と低く冷たく言い放った。