溺れる遺伝子
「ヒ…ヒナさん……?」

顔をゆるめるイジメ集団を横目にヒナはバケツに水をくみ出した。

そして

その水を清楚の頭の上まで持ってきて、イジメ集団の頬めがけて投げつけた。


「ぎゃあああああ!!!!!」
「つめたっ!!!」
「なに!?」

騒ぐ集団を横目に去るヒナ。


…そんなヒナを「清楚」が追っかけてきた。


「あの…」

「…あ?」

「…ありがとう…ございました…さっきは。」


「…。タメなのに敬語使うなし。」

ヒナは口元をゆるめた。
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