溺れる遺伝子
「ヒナ、ちょっとこっちこいよ!!!!」

しかし翌日、ヒナはツバサに捕まったのだった。
目が怒りに満ちている。どこで知ったのだろうか…


「まさか…スズから…?」

「は?なに?とにかくこい!!!!」


行先は牢獄…誰もいないツバサの家、ツバサの部屋だった。

鍵が閉まる。


目の前でライターが光ったと思ったら、ろうそくに火がともった。


「おまえ……」

「…ごめんなさい…」

内心、謝りたくなかった。
避妊もせず、妊娠させたのはツバサだったから…。

けれど、とりあえずでも謝らなければ……


「あやまるぐらいで済む話か?これ!!!」


ツバサが地面に何かを叩きつけた。

…写真?

男女が写っている。


それが何かわかったとき、ヒナの背筋は凍りついた。

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