溺れる遺伝子
ジーン…ジーン…


どことなく生理の時の痛みに似ていた。

痛みと不安でろくろく眠れない。
婦人科の先生はこのことを知っててわざとラミナリアを早く入れたかもしれない。


「どうせねむれないだろうから、今までのことをちゃんと一晩反省しなさいね。」

そう言われたから…。


夜はやがて明け始めた。
鳥が鳴く。どんどん明るくなっていく。

手術の不安がいよいよ高まってきた。

これから私は…殺人犯になるんだ…。
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