溺れる遺伝子
「あちっ!あちっ!」

初夏の照りつける太陽が砂浜を焦がしている。
裸足で歩くのが難しいぐらいだった。


「おーいヒナ」

「なにぃ?」

「なんで水着の上からTシャツ来てんの?」

「…ハズカシイから…」

「ばかだなぁ!ここは海だよ?」

「で、でも日に焼けちゃうし…ね?」


「…ヒナはさぁ、」


またツバサの声が低くなった。


「俺の買った水着を見せるのがはずかしいの?」

「わ、わかった!ごめんなさい」
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