溺れる遺伝子
偶然だろうか。



それから数日後のこと。

失踪した筈の母親から連絡があった。


母は面会を希望したらしかったが、ヒナは断った。
手紙もよこしてきたらしいが、それも断ろうとした。

しかし、説得されて、手紙だけは受け取った。



中を見るのは怖かったが、
さすがに申し訳なくなってきて、見ることにした。


封筒を開ける手が震える。


…心のどこかでは楽しみにしていたのだ。

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