溺れる遺伝子
「…お、お姉ちゃん、うれしくないの?」

妹が静かに尋ねてきた。


「…うるせーよ、だまれ!!!」

「ご、ごめんなさい…」


髪の毛を染めたり、言動が派手になってからというもの、形勢逆転という名の革命が起きた。

弟や妹はまったく反抗してこない。
むしろ少しおびえているようだ。

まんざらでもなくはないといったら嘘になるが…

…少し寂しい気がした。
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