溺れる遺伝子
「ヒナ…おまえ進路どーする?」

「…どうでもいいッス。」

「…彼氏は?」

「……どうでもいいッス。」

「…そうか…」


「……センパイは?」

「働きたかったんだけど…」

「…高校ですか?」

「…うん。」



所詮、自分の人生は自分によって選べるなんてことってあまりないんだと思う。

親の意向をぶちやぶれる人間なんてこの世に何人いるだろう。

今まで親にぬくぬく甘えていたやつほど厳しいかもしれないね。

…だけど、センパイまで親にのまれた進路選択を選ばされたんだと思うと悲しかった。
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