溺れる遺伝子
「このスカートは…ヒナの誕生日プレゼントだったよな……ごめんな、あの時は誕生日忘れてて…」


…ほら、やっぱり…。


フリルのミニスカートに手を入れ、ヒナの太ももにふれるツバサ。


「……っ!」

いやだ…
この、ジェットコースターの真上から急落下するときのような感覚…体の変な反応…。

この感覚をみんなは
“きもちぃ”
とか言うんだろうか…。

ぜんぜん気持ちよくない。むしろ気持ち悪い。悪寒に似たような感覚。思わず目をつぶってしまう。


ゆがむヒナの顔をのぞきこむツバサは…

……支配欲を満たされたような至極の恍惚の表情をうかべていた…
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