溺れる遺伝子
ヒナが心を決めて話そうと息を吸った時、あわてて翼がしゃべりはじめた。


「まって…俺、ちゃんと避妊したよな。…な?!」



「……。」





「…まじかよ……?」



「…。ツバサ…なんにもいわなくてもわかるんだね…笑」

「だって…ヒナ普段あんまりしゃべんないのにいきなりしゃべるから……ホントなの?」





「うん…。」




「おい。否定しろよ…否定してくれよ……だっておまえ…中2だろ?…ってかほんとに俺の…」


「覚えてない?ツバサ…10月の…ツバサべろんべろんに酔ってて…」

「……うな…」


「いきなり…しちゃったでしょ?」

「い…うな…」


「多分そのときの子ど…」

「バカヤロー!!!!言うなっつってんだろ!!!!」
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