幸せのかたち
「あぁ…。でもそれは
運良く見つかったらの話で…
それ以外は危険度が高くて
やってないんだ。」
そうなのだ。
手術がしたいのに
成功率が低すぎて話にならない。
下手すれば死んでしまう。
「だったら、
目標のハードルを
低くすればいいのよ。」
「低く…。」
「毎日を大事に
生きるだけでも全然違うんだよ。
ハードルを
くぐったっていい。
ゆっくりやろうよ。
選手じゃないんだから。」
「…そうだな。」
俺は茉美の側に近寄り、
ぎゅっと抱きしめた。
その後、茉美がそっとキスをくれた。
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