幸せのかたち
その日の夜。
さくらとリビングで
テレビを見ていた
時の事だった。
「何か、今日のお兄ちゃん、変。」
「変?」
「さっきから
顔ゆるみっぱなし。
どしたの?
学校で、嬉しいこと
でもあったの?」
知らないうちに
顔がにやけていたらしい。
自分では気付かなかった。


「いや…何でもないよ。」
「あー、隠し事するんだ。
おかあさーん!
お兄ちゃんが私に
隠し事…ふがふが。」
俺はさくらの口を手で塞いだ。
「ぷはぁ!もぉ、何すんの!」
「言うなよ。なぎささんや
父さんには絶対内緒だからな。」
「うんっ。」
俺は昼間の事を
さくらに話し始めた。
< 8 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop