幸せのかたち
その時だ。
「こら!二人とも、止めなさい!」
席を外していたなぎささんだった。
「何やってんの!
さくら、時と場所考えな!」
「…はぁい。」
さくらはすっかりしょげている。
「真生、あんたも同罪。」
いつの間にか呼び捨てに
なっているが
そんな事を気にしている
場合じゃない。
「…ごめん。」
それから、なぎささんは
優しい顔になって
「発作起きてない?
…苦しくない?」
と言った。
しかも小声で。
「…大丈夫。」と返すと、なぎささんは
ホッとした顔をして
こう言った。
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