貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
 やがてメイドたちに送り出されて朝食の席に向かうと、希望した通り大きなオムレツが用意されていた。

 いったいいくつの卵を使用したのか、ナディアが知るものよりも五倍近く大きい。

 いくらメイドたちが控えているとはいえ、ひとりでとる食事は寂しいものがあった。

 ときおり厨房から、ナディアの反応を見ようとアウグストが顔を覗かせなければもっと孤独を感じていただろう。

 ナディアが食事を終えた頃、食堂にエセルが現れた。

「おはよう、エセル。おかげさまで素敵な朝を迎えさせてもらったわ」

「それはよかった。メイドたちはお役に立っておりますか?」

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