貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
 若かりしリシャール子爵が、暴走する馬に襲われかけた現国王を救ったのがきっかけだ。

 身を挺した平民の姿にいたく感動した国王は、リシャールを子爵とし、数年後に生まれたナディアを息子の婚約者と決めた。

 そのため、リシャール子爵は娘に徹底して貴族としての生き方を学ばせた。

 だから夫妻はナディアに厨房への立ち入りや庭いじり、身の回りの掃除や整理をするものではないと教えたのである。たとえ自分たちが平民時代にそれを平然と行っていたとしても、娘がいずれ生きる世界では非常識に変わるとわかっていたからだ。

 その結果、ナディアはどこに出しても恥ずかしくない令嬢として育ったのである。

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