貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
前世との決別

 帰国するなりゲルハルトはフアールでの出来事をすべて部下たちに伝えた。

 人間たちを迎えることになったと聞いた部下たちが、準備のためにすぐ動き出す。

 エセルはゲルハルトの選択を称賛した。

 人間と必要以上に険悪な関係になるのは困るが、エスタレイクがどういった国かを知らしめるいい機会になるからだ。

 ゲルハルトは詳細を伝えながら、その流れでさらりとナディアの件も話した。

「ナディアをつがいにするつもりだ」

「遅かったですね」

 エセルはしれっと言う。

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