貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
「私たちはこの国で唯一毒を持つ種族です。今日より三十日の間、あなた方には我々の毒をすべて味わっていただこうかと。……ここは冷えますし、まずは五日ほど高熱でも出してみましょうか」
「そ、そんなのが許されるわけ」
「この国の法はゲルハルト陛下ですよ」
エセルの赤い瞳が暗闇に揺らいで光る。
背後に控える蛇獣人たちも似た色の瞳をきらめかせた。
「陛下は手ずからナディア様にかわってあなた方を反省させようとしました。ですがあの方は、きっとすぐに殺してしまう。そういった加減が得意な種族ではないので」
ひ、と小さく悲鳴をあげたのはコリンヌだ。
「そ、そんなのが許されるわけ」
「この国の法はゲルハルト陛下ですよ」
エセルの赤い瞳が暗闇に揺らいで光る。
背後に控える蛇獣人たちも似た色の瞳をきらめかせた。
「陛下は手ずからナディア様にかわってあなた方を反省させようとしました。ですがあの方は、きっとすぐに殺してしまう。そういった加減が得意な種族ではないので」
ひ、と小さく悲鳴をあげたのはコリンヌだ。