貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~
 これ以上、夫婦の甘いひと時を邪魔してはならないと真剣だったが、彼女たちがその場を離れる前にゲルハルトが現れた。

 ナディアの背後に立った彼は、当然のように彼女の腰に腕を回した。

 そればかりか、妻の耳に顔を寄せて軽く甘噛みする。

「メイドの仕事もいいが、俺の相手も忘れるな」

「まっ、また噛んだわね! しかもみんなの前で……!」

 みるみるうちに真っ赤になったナディアが、ゲルハルトを振り返って怒った顔をする。

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