政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
「ちゃんと言わないとわからないだろ」
「あの、あまり触られると、その……」
「何? 触られると?」
拓人さんの口調がまたどこか意地悪なトーンになってきた気がして、確かめるように肩越しに振り向く。
顔を向けた私に拓人さんは待ち構えていたように口づけを落とした。
唇をなぞられ、すぐに生温かい舌に口内を探られる。
拓人さんの口づけには、体の力が抜けていく作用でも含まれているのではないかといつも疑ってしまう。
「触られたところも全部、清めないとな」
唇が離れてそう囁かれたときには、もう脱力して拓人さんの体にしな垂れかかっていた。