政略夫婦は念願の初夜に愛を確かめる〜極上御曹司の秘めた独占欲〜
「っ、たく、と、さ──」
シャワーに打たれているせいか、拓人さんに触れられているせいか、全身が熱くなっているのはどちらのせいかもはやわからない。
体の線をなぞるように滑っていた指にいつの間にか下着も取り払われ、それらは足下に落ちてシャワーに濡れていく。拓人さんも身につけていたものをすべて取っ払い、湯で温まるふたりの熱い素肌が触れ合う。
体を反転させられ、背後から片手で腰を抱かれる。
空いているほうの拓人さんの手が、胸の膨らみを包み込んだ。
「あっ、あぁ」
頂上の敏感な部分を刺激され、バスルームに私の恥ずかしい声が響く。
しばらくそれを繰り返されているうち、お腹の奥がきゅんと震え始めた。
拓人さんは私の髪を左肩にまとめるように寄せ、覗いた首筋に口づける。
胸に触れていたその手は下腹部へ下りていき、閉じた脚をやんわりと開かせた。
不思議なことに脚に力を入れることもなく、むしろ自然に力が抜ける。
「大丈夫か」
耳元から拓人さんに確認するようにそう訊かれ、こくりと小さく頷いた。
もっと触れてほしい──頭の中ではそう思う自分が現れていて、驚き戸惑う。
拓人さんの指先が動くたび、体がぴくりと跳ね、甘い声が漏れ出ていた。
バスルームにはシャワーの音と私の啼く声だけが聞こえている。