迷彩服の恋人 【完全版】
ピンチヒッターは憂鬱 ◇都 side◇
「やんなきゃいけないでしょう?橋本さんと“巴”に頼まれたら。あの2人、好み"難しい"し…。怒るも何も…今まであの2人に紹介した人…〝彼〟のツテだし。〝彼氏の知り合い〟も出会いが無いみたいで『紹介してくれ!』って言ってくるし…。」
「まぁ、確かに。橋本さんと“朝香先輩”…【制服フェチ】ですもんね。えっ、そうだったんですか!ますます気になりますね。結花先輩の〝彼氏さん〟がどんな人か。…それで?お2人の〝おメガネにかないそうな人〟…います?」
「まぁね…。あんまり紹介したくないんだけど……。都ちゃんには〝彼〟の時間ができたら絶対に紹介するわよ。〝彼〟も『結花の大事な後輩さんには会ってみたいな。』って言ってるからさ。」
「じゃあ、やめればいいんじゃ…?……えぇっ!?あ、ありがとうございます!お、恐れ多い!」
「あはは。相変わらずかわいいわね。…そう思うでしょう?…ただね。男性陣がノリノリだからやるわよ、たぶん。」
「そんなものなんですかね…?」
「大丈夫。何かあっても、『都ちゃんには声掛けるな。』って言っておくから。"おうち時間"満喫してて。ただ、私の愚痴は聞いてね。」
「あはは、はーい。」
この時の私は…"自分には関係ないし…。"と思って、どこか上の空で聞いているだけだった――。
**
憂鬱は、突然降ってくる――。
確かに、5日ぐらい前に結花先輩と朝香先輩たちの合コンの話はしてたよ?
でも、まさか…。それが今日だったとは――。
「〝もっちゃん〟、お願い!"先輩の顔立てる"と思って!橋本さんのピンチヒッターとして合コン…出てくれないかな?」
〝結花先輩の彼氏さん〟には会ってみたいけど……。
――はぁ〜。しかもそんな日に限って、橋本さん本人が発熱して会社も休むなんて……。
でも、だからって。結花先輩がいない時を狙って、持ちかけてくるの。
もう、そのあざとさが…いやらしい。
私が押し切られたら断れないの…分かってやってるよね、絶対!
だから苦手なのよね…朝香先輩も花村さんも――。
どうして会社でも【うちのお母さんと会話してる状況】みたいにならなきゃいけないの…勘弁してよ!
「望月先輩、いいじゃないですか!合コンですよ、合コン!イケメンとお近づきになりたくないんですか?」
あいにく、"イケメン"なら芸能人かアニメや小説のキャラで間に合ってるから、お近づきになる必要がないのよねー。
それに、リアルで恋人なんて…しばらく本当に要らない。
あー。それより、お昼食べさせてほしい……。
「私、今は別に恋愛したくないので…他を当たって下さい。朝香先輩。」
「〝もっちゃん〟、そんなこと言わないで協力してよ…私の婚活。」
はい、本音出た。
私は、朝香先輩の婚活のための〝引き立て役〟じゃありませーん!
婚活したいなら、まずその【人をいいように使う性格】と、【すぐ恋人に無茶なワガママ言う性格】は直した方がいいですよ。
結花せんぱーい、早く外回りから帰ってきて下さーい!
「ただいま…って、巴と花村さんはまた都ちゃんに絡みにいって。何してんの…。」
「まぁ、確かに。橋本さんと“朝香先輩”…【制服フェチ】ですもんね。えっ、そうだったんですか!ますます気になりますね。結花先輩の〝彼氏さん〟がどんな人か。…それで?お2人の〝おメガネにかないそうな人〟…います?」
「まぁね…。あんまり紹介したくないんだけど……。都ちゃんには〝彼〟の時間ができたら絶対に紹介するわよ。〝彼〟も『結花の大事な後輩さんには会ってみたいな。』って言ってるからさ。」
「じゃあ、やめればいいんじゃ…?……えぇっ!?あ、ありがとうございます!お、恐れ多い!」
「あはは。相変わらずかわいいわね。…そう思うでしょう?…ただね。男性陣がノリノリだからやるわよ、たぶん。」
「そんなものなんですかね…?」
「大丈夫。何かあっても、『都ちゃんには声掛けるな。』って言っておくから。"おうち時間"満喫してて。ただ、私の愚痴は聞いてね。」
「あはは、はーい。」
この時の私は…"自分には関係ないし…。"と思って、どこか上の空で聞いているだけだった――。
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憂鬱は、突然降ってくる――。
確かに、5日ぐらい前に結花先輩と朝香先輩たちの合コンの話はしてたよ?
でも、まさか…。それが今日だったとは――。
「〝もっちゃん〟、お願い!"先輩の顔立てる"と思って!橋本さんのピンチヒッターとして合コン…出てくれないかな?」
〝結花先輩の彼氏さん〟には会ってみたいけど……。
――はぁ〜。しかもそんな日に限って、橋本さん本人が発熱して会社も休むなんて……。
でも、だからって。結花先輩がいない時を狙って、持ちかけてくるの。
もう、そのあざとさが…いやらしい。
私が押し切られたら断れないの…分かってやってるよね、絶対!
だから苦手なのよね…朝香先輩も花村さんも――。
どうして会社でも【うちのお母さんと会話してる状況】みたいにならなきゃいけないの…勘弁してよ!
「望月先輩、いいじゃないですか!合コンですよ、合コン!イケメンとお近づきになりたくないんですか?」
あいにく、"イケメン"なら芸能人かアニメや小説のキャラで間に合ってるから、お近づきになる必要がないのよねー。
それに、リアルで恋人なんて…しばらく本当に要らない。
あー。それより、お昼食べさせてほしい……。
「私、今は別に恋愛したくないので…他を当たって下さい。朝香先輩。」
「〝もっちゃん〟、そんなこと言わないで協力してよ…私の婚活。」
はい、本音出た。
私は、朝香先輩の婚活のための〝引き立て役〟じゃありませーん!
婚活したいなら、まずその【人をいいように使う性格】と、【すぐ恋人に無茶なワガママ言う性格】は直した方がいいですよ。
結花せんぱーい、早く外回りから帰ってきて下さーい!
「ただいま…って、巴と花村さんはまた都ちゃんに絡みにいって。何してんの…。」