ツンデレラ

DJ tofu③

僕は食器を洗い終わると部屋へ戻り、ラジオを聴いていた。

「みなさん、こんばんは。DJ tofuとマナミがお送りします」

しかし、東京は暑いなぁ。

今日なんか最高気温37度だぜ。

ほんの少し外を歩いただけで午前中分の汗をかいたよ。

このスタジオは冷房がかかってるから本当にありがたい。

tofuはそう言うと手元に置いていたビールを一口飲んだ。

「実は近々野外クラブを開催しようと思っている。もちろん僕は小さなプレハブに冷房を取り付けてその中でターンテーブルを回すつもりだが」

「そんな野外クラブ今まで見たことないでしょ」

マナミは苦笑いしながら言った。

「とにかく日程が決まったらすぐ報告します。そういえば去年の年末にプレゼント抽選で当選した人はあのTシャツを着てくれているかな?それとそこの君!僕からのクリスマスプレゼントはもちろん大切にとってくれているだろうね?良かったら君も僕からプレゼントしたTシャツを着て今度のクラブに遊びにきてくれよ」

僕はtofuから今年の年始に届いたTシャツをタンスから取り出しハンガーに掛けた。

年末企画の応募抽選に当選した人にはその年流行ったバンドのTシャツが送られたそうだが僕は他の人とは違ったTシャツが送られてきた。

言葉で表すのは難しいが、ひとまずぶっ飛んだデザインだ。

そしてサイケデリックで色彩も豊富だ。

Tシャツの裾に「sayaka & tofu」と印刷されていた。

他にはtofuのサイン色紙が入っていたが誰が彼のサインなんて欲しいと言った。

いつか何かの役に立てばと念の為に引き出しの奥底にしまっておいた。

ラジオでは夏にぴったりの曲が流れていた。

海や祭り、なんと言っても恋を連想させる曲が僕に夏の楽しみを与えてくれた。
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