インビジブル・ブルー
バサリと床にシャツを落とす。ひゅうとガクが口笛を鳴らした。

薄暗い逆光の中に、少女の絹のような肌が浮かんでいた。巻いたばかりの包帯が、ランタンの灯りのせいで異様に白く映えていた。

少女は僅かに顔を伏せた。張りのある乳房が、呼吸とともに荒々しく上下していた。

「抱けよ」

声が濡れていた。

いつの間にか、レイの瞳からさっきまでの激しい感情は消え失せていた。

少女の体は、十分に大人だった。

上品に膨らんだ乳房、細くくびれた腰、美しいラインを描く尻、高い腰、すらりとした足、そして、愁いを帯びた瞳。

「……なぜだ?」

今度は僕が訊ねる番だった。

僕は、目を逸らすことができなかった。目の前の少女の美しさに、理性を刈り取られてしまいそうだった。

「なぜ俺にこだわる?」

滑稽なほど、声が上ずっていた。

「自分の胸に聞いてみろよ」

突き放すようにレイは言った。思いもしない言葉だった。

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