インビジブル・ブルー
森の中で四肢を投げだすと、鮮やかな緑と透き通るような青が目に焼きついた。

瞳孔を開いたまま見つめる。

やがて浮きあがる魂。

精神と乖離し、地中に溶けていく体。

沈む。

埋もれる。

朽ちる。

何も食わず、呼吸すら忘れてこのままこの森の中でのたれ死ねば、僕の魂はあの澄んだ空に昇り、肉体は土に還ることができるのだろうか。

否。

僕には、そんな生易しい終焉などけしてあり得ない。

僕の体は生きたままカラスのくちばしについばまれ、眼球も、髪の毛も、睾丸も、体中の肉や皮を剥がされ、悲鳴だけを残して干からびていくに違いない。

死ねばどうなる?

そうすれば、僕にもあの破滅的な世界を体現することができるのだろうか。

違う。

死んだら終わりだ。死んでしまえば、もうけしてあの青を見ることはできない。魂を揺さぶられることもない。

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