インビジブル・ブルー
いびつな男達の肉塊が、何度も何度も彼女を貫いた。

彼女は瞳孔を開いていた。

僕は、彼女の声なき声を聞いた。

体中から汗が噴き出した。

頭の奥が痺れ、すべての映像が静止画となって流れ込んできた。

僕は吠えた。

生まれて初めて、抑えることのできない精神の高揚を感じた。

やめろ!

やめてくれ!!

そう叫びながら、僕はおぞましく反り返った男の凶器を凝視していた。

足元に剥がれた爪が落ちていた。

胃液が逆流し、口の中に鉄臭い味の血が滲んでいた。

痛みは感じなかった。

いや、

僕はきっと、笑っていた。

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