国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
「凌太は外でおにぎりとか食べるのが好きだから、ハイキングとかがいいと思う。明日晴れるって天気予報で言ってたし。私、お弁当作るよ」
「いいな。ありがとう。車出して公園に行こうか」
「うん」
お弁当を作って、紅葉した木々に囲まれた公園でハイキング。
最後の最後なのに、想像するだけで胸が躍ってしまう自分がいる。凌太も喜ぶとわかっている。
お弁当はなににしよう。おにぎりを握って、からあげを揚げて、ピーマンの肉詰めに卵焼き、ブロッコリーの和え物とかシイタケの煮物とか、作りたいおかずはいくらでもある。
荷物はタオルとおしぼり、着替えにオムツ、冷えないように上着を二種類、あとレジャーシートだ。
最後だから、凌太とパパにとっていい思い出にしたい。
「玲菜」
「……え」
背を向けていた久嗣の手が、凌太の上を通り越して私の手を握ってきた。撫でていた凌太の体温で温まったその手は、私の指に絡まる。
「別れたくない」
背中に向かってつぶやかれた言葉に体が震えた。
「いいな。ありがとう。車出して公園に行こうか」
「うん」
お弁当を作って、紅葉した木々に囲まれた公園でハイキング。
最後の最後なのに、想像するだけで胸が躍ってしまう自分がいる。凌太も喜ぶとわかっている。
お弁当はなににしよう。おにぎりを握って、からあげを揚げて、ピーマンの肉詰めに卵焼き、ブロッコリーの和え物とかシイタケの煮物とか、作りたいおかずはいくらでもある。
荷物はタオルとおしぼり、着替えにオムツ、冷えないように上着を二種類、あとレジャーシートだ。
最後だから、凌太とパパにとっていい思い出にしたい。
「玲菜」
「……え」
背を向けていた久嗣の手が、凌太の上を通り越して私の手を握ってきた。撫でていた凌太の体温で温まったその手は、私の指に絡まる。
「別れたくない」
背中に向かってつぶやかれた言葉に体が震えた。