国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
探し続けた彼女
玲菜との夫婦関係が修復不可能になっていた。俺は出会ってから今まで彼女を繋ぎ止めるのに必死になっていたが、それがついに叶わないのだと知り、絶望している。
どうしてこんなことになったのだろう。間違えたのはどこだ? いや、最初から俺の一人芝居だった。玲菜は俺を好きだった瞬間など、一度もなかったのだから。
出会いは三年前のニューヨークだった。
俺は弁護士として就職したマイジェンR&Dの指示でニューヨークに留学していた。
英語はできる方だったが旅行で困らない程度で、ビジネス用語、ましてや法律用語を英語で学ぶのは骨が折れるものだった。
入社時トップで採用された俺に期待をかけているらしいマイジェンは、このニューヨークでの留学もトップの成績で卒業してこいと重圧をかけてくる。
毎日母国語以外の言葉での勉強を強いられる生活は、さすがの俺もストレスを感じていた。