国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~

凌太が楽しそうな声を上げて笑ったのをいいことに私はワンピースに着替え、凌太にもお気に入りのスタイを着けた。

最近凌太を電車に乗せていなかったし、今日は最寄り駅までではなくて事務所前まで行ってみよう。まだラッシュでない早い時間なら混雑していないはずだ。
帰りにどこか寄ることになるかもしれないし、ハンバーグは冷凍しておいてまた今度食べたっていい。久嗣の出張はなくなったのだからいつでも一緒に食べられる。

楽しみでワクワクしながら、髪を横に流してピアスを着けた。
ベビーカーに凌太を乗せ、着替えやオムツなどの荷物を積んで出発する。少しくらい事務所前で待つことになっても、大通りには時間を潰せる場所があるから問題ない。

久しぶりの電車に喜ぶ凌太をベビーカーで連れて、マイジェンのビルの前まで到着した。

まだ五時ちょうどだ。さすがにこんなに早くは終わらないだろうから、少しの間近くで待っていよう。
マイジェンはちょうど十字路の一角に位置しており、前面の道路を隔てたところにカフェがある。ここで待っていることにしたが、凌太を連れて店内へ入るのは気が引け、外にいれば泣きだしてもすぐに移動できるテラス席を選んだ。
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