国際弁護士はママとベビーに最愛を誓う~婚姻解消するはずが、旦那様の独占欲で囲われました~
少しだけカーテンを開けると、凌太を抱えて寝ている久嗣が「ん?」と唸りながら目を擦る。
「おはよう」
寝ぼけている彼に笑顔を向けた。すると、久嗣は目を丸くし、ポツリと「おはよう……」と返事をする。
今までのことをちゃんと聞きたい。あれは嫉妬だったのか、どうしてあんなに必死に私を引き留めたのか。そして今まで私をどう思っていたのか。もしかして、久嗣は私のことを好きなのか。
話したいことはいろいろあるけど、でもやっと待ちわびた日になったのだ。今はこれまでできなかったことをたくさんしたい。
乱れた髪を耳に掛けながら、チュ、と音を鳴らし、久嗣の唇に短くキスをする。
「ふふふ。もう起きようよ、久嗣」
私は胸にあふれている気持ちを隠さずに、彼に笑顔を向けた。