暗い暗い海の底
「私のことは気にしないでください。今日は暖かいですからすぐに乾きます。それよりもあなたのほうが」

「オレは大丈夫です」
 言うとキラキラ男はいきなりシャツを脱いで、雑巾を絞るようにシャツをひねった。
「さすがに下はここでは脱げないので」
 キラキラ男はキラキラと笑っていた。

「おいおい、大丈夫かぁ?」

「あ、主任。すんません。オレ、調子にのりすぎました」

「お前はいつも調子にのりすぎている」
 彼がキラキラ男の頭をコツンと叩いた。
「だけど、無事で安心した。君も、俺の部下を助けてくれてありがとう」

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