クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
「…寧々ちゃんは?」

「へ?」

「寧々ちゃんはチカを好きになったきっかけとかってある?」

「ッ、え!?」

動揺する私に構わず、カベ君はニッと笑って追い打ちをかける。

「一目惚れ?」

「あ…いや、えっと……」


聞いてしまった手前自分が答えないわけにもいかず、私は3ヶ月前のことを思い返しながらおずおずと話し始める。


「好きになった、というか…意識し始めたきっかけは、入学してすぐの頃、小テストを風で窓の外に落としちゃって…」



カベ君が手を止めた。
< 127 / 204 >

この作品をシェア

pagetop