クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
そう言ったのは、曽我部君。

花乃ちゃんの服の裾をつまんで、いつもの温厚な微笑みを浮かべてる。


「逃がさない。」

「!?」


イメージと違うことを言う曽我部くんにビックリする私たちを、木屋谷君がカラカラと笑う。

「あーあ。カベさんに捕まったらもう逃げらんないよ。頼堂どんまーい。」

「はぁ!?ちょ、ちょっと、離しなさいよ!」

必死に抵抗する花乃ちゃんをものともせず、ニコニコ花乃ちゃんを見る曽我部君。

「フフ、楽しみだな〜宿泊研修。ね、花乃。」

「な…!?」


わ、わ…!

曽我部君、花乃ちゃんのこと好きなのかな…!?

こうして見ると2人とも大人っぽくて、色白でシュッとしてて…お似合いかも。

見てるこっちが恥ずかしくなってきて、私は両手で口元を覆った。
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