クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
頼堂の口の動きに、みんなが注目する。
「忘れたって。」
…ポク、ポク、ポク。
頭の中で木魚が鳴る。
…わ、
「忘れた…?」
「私も、お願い思い出してって言ったんだけどダメだった。最終的に寝やがったわ、あのジジイ。」
「…それ、信じて大丈夫なの?」
カベが尤もなことを言う。
「だから言ったじゃん。『なんの確証もない』って。」
「…」
拍子抜けした俺は、
無意識に入ってた力を抜いた。
「…でもさ。」
頼堂が口角を上げて、悪戯な笑みを浮かべた。
「信じてみたくない?
God's mischiefはハッピーエンドだって。」