クールなあおくんに近づきたい！〜あと10センチ、きみに届け〜

「もしかして、寧々にアレルギーが出てるの？」


「！」



気付かれた…！



何も言えない私と逢和君に、確信を持ったらしい木村君がまた笑い始める。


「え、本当に？あっはは、凄い凄い！そんなことあるんだ！？あっ、それで班作る時も逃げたんだ！あーはは、そういうことかぁ！」



木村君は尚も苦しそうにする逢和君の顔を荒々しく掴むと、触れそうなほど顔を近づけてニタニタ眺める。



「ッ…、」

「へぇ…なるほどねぇ。この様子じゃ触ったりしたらやばそうだねぇ。」



静かにそう言った木村君が、逢和君の顔を離して嬉しそうに笑う。



「じゃあさ、こんな風にしたら近海君、何もできない？」