クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
その曇りない目に、言葉に詰まる。


…どうして?

どうして近海君はそんなこと聞くんだろう。

…もしかして、本当は避けたくて避けたわけじゃなかったのかな


私は意を決してペンを握った。


【どうして避けるんですか】


そう書き足して飛ばした紙飛行機を、近海君が片手をポケットに入れながら難なく受け取る。

少し考えた後ササッと書き足して近海君から投げ返されたそれを、なんとかキャッチして拡げた瞬間、私は頭が真っ白になった。




【アレルギー】










???




かたまる私に近海君が言った。


「細流さんに近づくとアレルギーが出るみたい。」


「…」




…ポク、ポク、ポク。




思考停止して、頭の中で木魚が鳴る。





私に近づくと、

アレルギーが出る………?





「っ、えぇ!?」

思わず大きな声を出した。


「は…クシュン!」

「あっごめんなさい!」

「クシュン!クシュン!」

「…ッ、」

私はまた声が出そうになるのを必死にこらえて、心の中でいっぱい謝りながらジェスチャーでごめんなさいをする。
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