クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
それから私と逢和君は、紙飛行機を使っていろんな話をした。

最初はアレルギーについて。

私が喋るとくしゃみが出ること、

近づくと蕁麻疹、悪寒、めまい、頭痛が起きてフラフラになっちゃうことを教えてくれた。

そのあとは最近寺田先生の眼鏡が変わったとか、

班決めで木屋谷君が姫ちゃんに声かけられて実はすごい喜んでたとか、

逢和君がお好み焼き屋さんのバイトをしてることや、

逢和君には私の弟と同い年の弟がいること、などなど。

紙飛行機を飛ばしたり、飛ばさなかったりしながら、

身の回りのことやお互いのことをたくさん話した。



「…そういや寧々、今日の昼飯の弁当すげー口に詰め込んでたな」

逢和君が意地悪い顔でフッと笑った。

「!!」

やっぱりあの時、私に笑ってたんだ…!!

「ハムスターかってくらいほっぺ膨らませてさ。そのあとむせて苦しそうにしてるし…あはは!」

逢和君は屈託なく笑う。
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