クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
むぅ…。

バカにされてる。

…でも

やっぱりその笑顔が、可愛い。

普段はどっちかというと目力強めな逢和君の大きい目は、笑うと線になって、パッとお花が咲いたみたいに華やぐ。

男の子に言うのは変かもしれないけど、天使みたいな笑顔。

可愛いなぁ、ずっと見ていたいなぁ。いくらでもバカにされていいから、ずっと笑っててほしいかも。

私がつられて顔を緩ませてると、「寧々。ここ、怒るとこ。」と、逢和君がまた笑う。

私はハッとして、紙飛行機に【誰がハムスターやねん!】と書いて飛ばした。

変なところに飛んでいく紙飛行機を逢和君がジャンプして捕まえて、中を見た逢和君が「くはっ。」とまた笑って、

「おせーよ」とツッコミを入れた。

確かに、と思って私も声を押し殺して笑う。
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