クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
聞き慣れたぶっきらぼうな声に驚いて振り返る。


「かっ、花乃ちゃん!?」


そこで仁王立ちで微笑む花乃ちゃんに、思わず声をあげた。

逢和君がまんまとくしゃみする。


「あっは!寧々が喋るとくしゃみ出るんだ?面白ー」

またやってしまったと口を押さえる私に、花乃ちゃんがこれ見よがしに抱きついて頬擦りする。


「…頼堂。俺のこと、嫌いだろ。」


逢和君が鼻を啜りながら眉間に皺を寄せて言う。


「あ、バレた?まぁ私、寧々のこと狙う男は全員嫌いだけどね」


え!?花乃ちゃん、逢和君のこと嫌いなの!?

初耳だよ花乃ちゃん!!


「近海はムカつくけど可愛い寧々の幸せの為ならなんでも協力する。だから私も入るよ。そのアレルギーなんちゃら委員会。」


花乃ちゃんは女神の微笑みを浮かべて私の頭にキスを落とした。
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