クールなあおくんに近づきたい!〜あと10センチ、きみに届け〜
7月度議事録

◇南町図書館




「ねー、お姉ちゃんここで何してるのー?」

「何してるのー?」


児童書コーナーの窓際で、体育座り中の細流寧々、16歳。

図書館の冷房を火照った体に浴びながら、とってもかわいい5歳くらいの男女の双子ちゃんに袖をツン、と引っ張られてる。


そのまっさらで無垢な目に、心がほわんとしてつい笑みが溢れた。


「んーとねぇ…えっとー…待ち合わせ!」

「おとこ?」

「へ」

女の子の方がこれまた無垢な目で私に聞いた。

「う…うん。お、男。」

「かれし?」

「えっ」

「「かれし?」」

目を輝かせた双子ちゃんが、とんでもない単語をハモる。

「あ……えと、違う、かな…」

おどおどする私を、天使みたいに可愛い2人が小首を傾げてじ…と見つめる。

「う…えーと…」



「蘭。美月。」


2人がパッと声の方に顔を向けて、私もつられて見る。

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