幽霊。〘透明になった日〙
目が合うと、染谷くんはにっこりと笑った。

「っ、見たい!」

食いつくような勢いで返事をしてしまい、染谷くんは少し驚いた様子。
恥ずかしくなったけど、染谷くんの事をもっと知りたい

「じゃあ約束」
私も約束って返したいのに言葉が上手く出てこない。
思わず手を伸ばしたけれど、届くことなくぼやけて消えていった。

「待っ!」

……

「ゆ、夢?いやでもあれって、4月の……ってわ!染谷くん出てきた!」

夢の中に染谷くんが出てきたことに喜びを感じた。枕に顔を押し当てて足をバタバタさせる。


< 9 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop