その溺愛、危険度99%につき
「で、なに?」
こうなった朔と対等に話ができる人なんて、いないと思う。
だって、シンプルに怖いもの。
それはあの子達も同じで。
「い、行こ……!」
そう言いながら、ちょうど到着した電車に乗って行ってしまった。
残されたのは私と朔と、転がったゴミ箱だけ。
「澪、ここ座ってて」
「……どこ行くの」
「ゴミ箱元に戻してくる」
「はは……変なの」
自分で蹴り飛ばしたんじゃん。
結局朔が片付けるなんて、こんな可笑しいことない。
転がったペットボトルを集める朔を見て小さく笑う。
笑って、それから、ぎゅっと手のひらを握りしめた。
「……本当だったら、私もあのセーラー服着てたはずだったんだよね」