その溺愛、危険度99%につき
一方的にって……そんなことがあるの?
「ケガしてるってこと?」
「そう。だからほら、お見舞いに」
「えっ、入院してんの!?」
「してない。自分の家で休んでるんじゃないかな」
「えぇ……病院行かなくていいのかな……」
「そーいうもんだよ」
当たり前のようにそう言った朔。
もしかして、朔もそうだったのかな……。
私の知らない朔を思い浮かべて、きゅ、と唇を結ぶ。
「澪ちゃん、"光輝"って……?」
「あぁ、えっと、朔の友達」
「アイツは友達じゃないよ」
「いやもう友達認定でいいよ、付き合い長いんでしょ」
「そっか、お友達が……それは心配だね……」
悲しそうな顔をする奈子に、朔は「そうなんだよ」と眉を八の字に寄せた。