その溺愛、危険度99%につき

「澪も心配だろ?」
「まぁ心配だけどさ……」



その瞬間、予鈴のチャイムが鳴った。
やばいっ、早くお弁当食べなきゃ!


「それなら放課後一緒に光輝のところに行こうよっ。それでいいでしょ?」


そう言うけど、朔は机の前から動こうとしない。
代わりに私の髪に手を伸ばして、静かにこう言った。



「……授業終わったらすぐに迎えに行くから、俺が来るまでここで待ってて。あと絶対1人にならないで」



いつもの胡散臭い笑顔じゃなくて、真剣な顔でそう言うから、戸惑ってしまう。



「約束して」
「わ、分かった……」

「スマホ、電源切らないでね」

「う、信用ないなぁ。電源切らないし、ここで待ってるから。約束する」
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