その溺愛、危険度99%につき
《……校舎裏》
「校舎裏ぁ?なんでそんなところに……また何か先生のお手伝いしてるの?」
《してない。ちょっと色々あって連絡するの遅くなった。ごめんね》
「何それ?どういうこと?」
《そんなことより、今1人じゃないよね?近くに誰かいる?妹尾さんと一緒?》
「奈子はバイトがあるから先に帰ったよ。クラスメイトとさっきまで一緒だったけど、トイレ行きたかったから今は1人」
《……分かった。すぐに行くから、あと少しだけ待っててくれる》
電話口から、朔が走っているような息づかいが聞こえる。
今朝からずっと様子がおかしいとは思ってたけど……私の知らないところで何が起きてるの?