その溺愛、危険度99%につき
「んなことはどうでもいいんだよ。とにかく澪から離れろ」
「そんなにこの女が大切?もし俺がコイツに手ぇ出したら、おまえどうする?」
その瞬間、その場の空気が、ビリビリと震えたような気がした。
夜の街で見た朔と、全く同じだった。
なんならそれよりもさらに殺気立っていて、もっと近くであの朔と対峙したら、恐怖で逃げ出すことも出来ないくらいの鋭さを纏っていた。
「……手足引きちぎってでも自分のもとに置いておきたいって思うほど、誰かを想ったことはあるか」
「はは、なにそれ」
「少しでも澪に触れてみろ。晶、テメェをぶっ潰してやる」
頭の中が、もうぐちゃぐちゃだった。
先生を呼んできたほうがいいのか、とか
それよりもまずは朔をどうにかしたほうがいいかもしれない、とか