その溺愛、危険度99%につき
この学ランの男と朔はどんな関係なのか、とか。
考えないといけないことがたくさんあるのに、
どう見ても普通じゃないこんな状況で、朔の言葉に喜んでしまっている自分がいる。
……しっかりしてよ、私。
「良かった。」
さっきまで浮かべていた笑顔は、かけらも残っていなかった。
無表情のまま、呟くようにそう言った学ランの男は、
「っ、!?」
背後にいた私のネクタイを引っ張った。
「いた……っ」
首に鋭い痛みが走り、そこでようやくこの男に噛み付かれていることに気がついた。
やばい、これ、本当に噛みちぎられちゃうんじゃないの……っ。