その溺愛、危険度99%につき
私だって、最初はあいつのことをただの優等生だと思ってた。
誰にでも優しくて、先生からの信頼も厚くて。
だからこそ名前を聞かれた時は驚いたし、正直ドキッともしたよ。
でも、ある時を境に、"ヤバい人"だって思ったの。
あいつを怒らせたらとんでもないことになるって分かったから、周りに迷惑をかけないように、私が見張っておかなきゃって。
そういう気持ちになっちゃったの。
『──おい、おまえ、気安く澪に触ってんなよ』
1ヶ月まえの、まだ暑さの残る9月のことを思い浮かべる。
夏休みが明けて1週間が経った頃、あの夜の街での出来事を。