その溺愛、危険度99%につき

"カフェのケーキ"
この単語に、朔がわかりやすく反応する。


「ごめんね」


私の首元を見ながらそう言うから、仕方ないなぁと笑った。



「その言葉は、もういやってほど聞いたよ」



放課後の廊下、あの人が窓から飛び降りた後、朔は首の噛み跡を見て言葉を失ってた。
私の声も、見回りの先生の声も、なにも聞こえていないみたいだった。

悲しそうで、泣きそうで。その奥には怒りの感情も垣間見えていて。
あの人にも、自分にも怒っているような気がした。



『……っごめん、本当にごめん……』



私のことを強く抱きしめて、朔はずっと謝っていた。



「……"守れなくて"、"巻き込んでごめん"って意味だと思うけど、そんなことはどうでもいいの。
朔が私のためにいっぱい考えてくれた。それだけで私は嬉しいんだよ」
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